大自然がつくりあげた重曹・かんすいの源。貴重なトロナ鉱床との出会い

 木曽路物産の当時の社長であった鹿野(現在は会長)とシリンゴル重曹との出会いは1998年のことです。

 鹿野が内モンゴルに何度も行っていることを知った知人から天然かんすい探しを頼まれます。

 かんすいは中華麺づくりに必須の食品添加物で、当時の日本では工場で化学合成されたものしか存在しませんでしたが、中国の奥地には天然かんすいがあるというのです。

 鹿野は中国で機会があるごとに「天然かんすいについて知りませんか」と聞いてまわり、ついに有力な情報をゲットしました。
 場所は内モンゴル中部のシリンゴル高原。シリンゴルはガラスのように透明な川という意味です。

天然重曹 シリンゴル トロナ鉱石

 どこまでも続く草原の彼方に白っぽいものが見えました。白っぽいものの正体は地下からわき出した湖とトロナ鉱床でした。

 トロナ鉱石が風化して白くなった固体は手にするとパラパラと崩れました。

「天然の重曹がこんなところに手つかずで露出しているなんて…」

 アメリカに出店していたことで、アメリカ人の食と生活における重曹の応用範囲を熟知している鹿野は、貴重な天然重曹の存在に驚きました。

天然重曹 シリンゴル トロナ鉱石

※トロナ鉱石とは、炭酸塩の鉱物で重炭酸ソーダ石、セスキ炭酸ナトリウム二水和物とも呼ばれ、炭酸ナトリウムの原料として採掘されているもの。

 トロナ鉱床では国営の工場がトロナ鉱石を採掘して精製し、二酸化炭素を加えて重曹をつくっていました。
 天然かんすいは炭酸ナトリウム。重曹が炭酸水素ナトリウムで、両方ともトロナ鉱石からの精製物です。

 鹿野は天然かんすいと重曹を日本で売りたい!と考えました。

岩尾明子先生の「重曹生活のススメ」

 日本に輸入した重曹の最初の使い道は冷凍した魚の解凍用でした。解凍するときにうまみが逃げないように重曹を使用します。

 シリンゴル重曹は上質なトロナ鉱石から純度の高い重曹が精製できましたから、最初から食品添加物と認められるレベルのものでした。

 シリンゴル重曹の発売は2002年のことでしたが、当時の日本では重曹は業務用か薬品のどちらかで、日常生活の中で重曹を使うシーンはなかったのです。

 鹿野は重曹先進国のアメリカでの経験がありましたから、重曹の応用範囲は熟知しており、いろいろな展示会にシリンゴル重曹を出品して、重曹を使った洗浄や掃除をアピールしていました。

 そんな展示会の1つでナチュラル生活研究家・岩尾明子先生に出逢ったのです。

岩尾明子先生 天然重曹

ナチュラル生活研究家・岩尾明子先生

『魔法の粉ベーキングソーダ(重曹)335の使い方』の翻訳者で、ご自身でも『重曹生活のススメ』をいう本を出版して重曹を使ったナチュラルな生活を提唱。

クリーン・プラネット・プロジェクト主催者

 

 岩尾先生の「合成洗剤をやめて重曹と酢と石鹸を使ったナチュラルな生活にしましょう」という提案は、日本の消費者にも広く受け入れられ始めていたのですが、1つの問題に直面していたのです。

 当時の日本では重曹は業務用か医薬用しかなく、岩尾先生たちはわざわざアメリカから食品用重曹を輸入してボランティアで小分けして通販していたのです。重曹生活をしたいという人が増えれば増えるほどボランティアの負担が重くなりました。

「食品添加物として認可されているシリンゴル重曹なら安心です。ただ業務用は量が多すぎるのです。一般家庭用の商品を作ってくれませんか?」

 岩尾先生の依頼によって、2キロ入りの一般家庭向けの食品用「シリンゴル天然重曹」が誕生しました。

「ナチュラル重曹生活」の放映でシリンゴル天然重曹が大ブレイク

 2011年、NHKの「まる得マガジン」で岩尾先生が講師で「ナチュラル重曹生活」を放映しました。

 それまでオーガニック系の人々の中で流行っていた重曹が一般の日本人の中で大ブレイクし、家庭用重曹が木曽路物産のシリンゴル天然重曹だけであったため、日本全国から問い合わせが殺到したのです。

内モンゴルで採れた魔法の粉 天然重曹 シリンゴル

 今ではスーパーや100均にも当たり前のように重曹が並び、用途に合わせて自由に手に入るようになりました。重曹の使い方もネットで検索すればたくさん出てきます。

 ここまで生活の中にとけ込んだ重曹だからこそ、添加物のない、天然由来の純粋な重曹をお使いいただきたいと思っております。

シリンゴルの天然重曹 商品ページへ

内モンゴルで採れた魔法の粉 天然重曹 シリンゴル
「シリンゴル天然重曹」は、内モンゴル奥地のシリンゴル高原で採掘されたトロナ鉱石から精製した、高品質の食品用グレードの重曹(炭酸水素ナトリウム/NaHCO3)です。